交通事故示談交渉の極意

保険会社が作り上げたルールのひとつに、

『交通事故処理(示談交渉)の代理人となる』

というものがあります。

本来、示談交渉の代理人となれるのは弁護士だけなのですが、弁護士会に保険会社が交通事故の示談交渉の代理人となることを認めさせてしまったのです。(正確には協定を結んだ、ですが)

現在では

『交通事故の示談交渉=保険会社社員との示談交渉』

これは、もう、常識のようになっていますよね。

相手は交通事故処理のプロ。
自分は素人。

・・・、勝ち目は無い。

などと思っている方も多いようです。

それで、

「通院にタクシーを使ってもいいのでしょうか?」
「慰謝料はどれくらい払ってもらえるのでしょうか?」

のように、いちいち保険会社の許可を求めたり、お願いしたり、ご機嫌伺いをしたり、・・・、というような、おかしな現象がおきてしまうのです。
よく考えてみてください。

保険会社が交通事故の示談交渉代人として出てくる。

それはそれでいいんです。

でも

保険会社=交通事故処理のプロ=保険会社の言うことは絶対
保険会社=治療費や慰謝料を支払ってくれる人

このような感覚が、まずいのです。

法的に代理人というのは当事者とみなします。

当事者、です。

当事者ということは、加害者、つまり、交通事故で怪我をさせられた相手、ということです。

その怪我をさせられた相手に、

「治療費払ってもらえますか?」とか「慰謝料いくらもらえますか?」
などと言いますか?

怪我をさせられた方が怪我をさせられた相手にいちいちきお許しをもらったり、お願いをしている状態って、
なんだかおかしいと思いませんか??

わたしはアベコベだと思います。

「治療費は○○○円かかりました。
慰謝料は○○○円です。

ですから、合計○○○円支払ってください。」

こういうスタンスが本来あるべき姿なのです

治療費や慰謝料は、「いくら支払ってもらえますか?」とか「もう少し多めに支払ってもらえませんか?」などとお願いするのではなく

「損害賠償金(合計)○○○円支払ってください」

請求する

これが正しいのです。

そしてそれは相手が示談交渉の代理人である保険会社であっても同様です。

まあ、実際には過失割合の問題とかありますから、100%相手が悪く、自分は無過失ということはなかなかないでしょうから、そこは考慮しないといけませんけれど。

でも、この概念があるとないでは、保険会社との示談交渉や、やり取りすべてが、まったく違うものになってきます。

『慰謝料を支払っていただける』と思っている人
『慰謝料を支払え!と請求する』つもりでいる人

言葉の端々、行動、かもし出すオーラ(?)、まったく違っていて当然。

保険会社からも「この相手は一筋縄じゃいかなねぇ」と一目置かれることになります。

だからといって威張り散らす、という訳ではありません。

卑屈にならず、言いたいことはきちんと伝え、要望はしっかりと要求し、損害賠償はきっちり請求する。

もちろん、納得いくまで治療も受け続ける。

『交通事故被害者の本来あるべき姿』でいましょう、ということです。